たれぱんのびぼーろく

わたしの備忘録、生物学とプログラミングが多いかも

私なりのマネジメント定義

「マネジメントは、対象の執行を偶然より上手く実行しようとする努力である」

手を動かせば生産活動はできる。水流に時計のパーツを投げ込めばたまに時計が組み上がる。でもランダムに手を動かしてる限り、偶然でしか製品は完成しない。

だから優れた生産者は知識と経験を活用する。完成形を想像し、手順をチェックしながら、作業のズレを経験で修正して、正しい完成品を作る。
この、偶然より上手くやろうとする働きがマネジメントである。
偶然より上手くやるための努力はとても多様である。
新人に標準作業を教える仕組みは作業効率を上げるし、作業員にボーナスを出してやる気を出してもらう仕組みも作業効率をあげる。
これらはみなマネジメントである。
さらにマネジメントのマネジメントは打率を上げるため、それもまたマネジメントである。

マネジメントは機能・働きであり、職種ではない。
例えば職人はマネジメントと作業を担う。
管理職/マネージャーはマネジメント専業として切り出された職種。でもこれは「作業員はマネジメントをしない」を意味しない。作業員は経験に基づく偶然以上の生産能力を持っているから。管理職はあくまで高次マネジメントの専任職。

「生産を偶然より上手く実行」しようとしたとき、必ず必要となるものがある。すなわちマネジメントの必須事項がある。
それは目的と構想である。
ゴール (成功の定義) がわからないと意図的に成功は不可能。ゴールと反対へ計画的に進んでも成功できないから、「上手く」やれない。このゴールが目的。
またゴールがわかっても、そこへ向かって進まないとゴールにはつかない。知っても使わないなら知らないのと同じ。なのでゴールへ行く構想が必要。道順計画でもいいし、"ランダムウォーク+評価+引き返し"みたいなスキームでもいい。
目的と構想があれば、偶然より上手く実行するポテンシャルがある (もちろん構想がダメだったり実行へ上手く反映できなければ失敗する)。

必須ではないが重要な要素として、価値検証と実行担保がある。
目的を設定しても、その目的が無価値だと「上手くゴミを量産する」ことになる。だから目的の妥当性を検証することが重要。
また構想があってもボケーっと実行して構想を無視していたら意味がない。なので毎回構想を利用して実行できているか担保する仕組みが重要。

マネジメント対象によって執行の内容は異なる。
生産マネジメントだったら「生産ラインでの組立」が執行だし、経営マネジメントだったら「マーケ~生産」が執行。