たれぱんのびぼーろく

わたしの備忘録、生物学とプログラミングが多いかも

戦略: 最終目標を果たす冴えたやり方

戦略はやり方、良し悪しは別.

  • 汎用
    • 殲滅
      • 行動: 目標の邪魔者を全てこの世から消し去る
      • 理屈: 邪魔者がいなければ目標はすんなり実現する
      • 問題点: 場合によっては敵国民全てを消す判断になり、目標自体を消しとばすことになりかねない
    • 無力化
      • 行動: 目標の邪魔者を邪魔不可にする
      • 理屈: 邪魔をする能力のあるものがいなくなれば目標はすんなり実現する
      • 問題点: 無力化が解けたら瓦解する
    • 交換
      • 行動: 彼我の目標物を互いに渡し合う
      • 理屈: 敵が目標を渡してくれるので実現する
      • 問題点: 利害が一致しないと交換交渉が成立しない
  • 防性 (敵の目標達成を防ぐのが目標)
    • 負荷
      • 行動: 敵の費用を増大させる
      • 理屈: 目標達成の価値がマイナスになれば敵は撤退 する
      • 問題点: こちらは損をするだけ

商品説明と違えばクレームの嵐はしゃーない

「あまあまクリームケーキです!」→買って食べ進めたらタバスコが入ってた→Twitterはクレームの嵐 (大炎上)
これはしょうがない

類型

サービスでも一緒.

夢と魔法のねずみーランドいって夢ぶっ壊されたらクレームがついてもしゃーない.

ガチ恋営業してる配信者が配信中に通知バレしたらタバスコみたいなもん、クレームつくのは避けられない.

クレームと犯罪

クレームは表現の自由.
暴言は犯罪、クレームだろうとなんだろうと目的関係なくアウト.

電撃戦の戦略思想: 兵力の無力化

電撃戦の根底にある戦略思想は「敵兵力の無力化」である。対照的な思想は「敵兵力の撃滅」。

軍隊という存在への見方として、火力の塊という見方がある。つまり数と威力を数え上げた総和が軍隊という存在だという見方。 他方、軍隊を組織とする見方もある。個別の火力源は戦力でなく、指揮系統や連携で戦力が大きく左右されるという見方。

軍隊を前者と見做した場合、「いかに効率よく敵火力をすり減らすか」すなわち撃滅効率が全てを左右する。
塹壕で遅延させて敵の効率をさげ、火砲の量を増やして撃滅するみたいな発想になる。

軍隊を後者と見做した場合、連携を崩すという発想が生まれる。個別の火力源が無傷でも、組織としての機能を奪ってしまえば戦力として無力化できるという発想。

この無力化思想が電撃戦の戦略思想。
「戦力集中による前線突破→結節点への電撃進軍→結節破壊による組織戦力の無力化」という戦略が電撃戦
最小限の火力撃滅で最大限の組織戦力破壊。
あとは (時限の) 戦力差をテコに各個撃破して軍事的勝利を目指したり、首都落として政治的に戦争を終わらせたりする。

速さが重視されたのは、結節点防御を固められたり、破壊された組織を早期に立て直されると、無力化が解けてしまうから。
撃滅したら治らないけど、無力化は解除できる。
なので対電撃戦の要は「敵の遅延」と「冗長性のある組織系統」になる。
1つの結節点が壊されても迂回路をたくさん用意しておき、実際に破壊に来たらなるだけ遅らせる。
あとは対応して包囲殲滅戦すればよろし。

僕が考えた最強のPdM

プロダクトマネジメント方法論のメモ

  1. 価値/価値提案/製品 の分離
    混同した際のデメリットが大きすぎるので、普段から明示的に分離して語る.

スクラムのゴールは価値提案なんだか製品像なんだか定義されてないので、そういうところで両方分けて定義する.
価値提案のゴール、製品のゴール.
製品ゴール達成→ユーザーが選択・使用→ユーザーに価値発生→(一致していれば)価値提案達成
製品がうまく作れなくてゴールに辿り着かないリスク、価値提案が顧客に届かないリスク、価値提案が価値とズレるリスク

ゴールは短中期 (monthイメージ) の目標地点.
ゴールへ向け、ゴール自体も適応しながら細かく価値提案と製品を踏んでいける.
PBIに相当するものにも、価値提案と製品の短期ゴールをつける.
アイテムをインクリメントに変える手順・計画は委譲.

objectiveベースのマネジメントだけど、価値提案と製品の両方にobjectivesを設定するのが肝.
Management by Value/Product objectives

  1. リスクリスト
    リスクを最初に潰すのが鉄則.
    結構な数の人が前から順番にやりたがるので、リスクリストの作成と管理だけは共通化したい.
    8割うまく行くだろうところをコスト掛けて管理する意味はない. それは測りすぎ. 信じるべき.
    リスク見積もりは現場が1番よくわかってるから、リスク評価は委譲する.
    ちゃんとリスクと向き合ってるかに焦点を合わせてマネジメントで担保する.
    リスクマネジメント自体は王道で、リスクにフォーカスしてマネジメントするのが特徴.
    リスク評価に基づいた修正を前提としてるので、必然的に適応型になる.

長期obj、中期obj、短期objを誰が設定するかが未定.
長期objの最大リスクが最初の短期objに組み込まれるため、長期objも早期に適応を求められる.
「長期計画」のような、緻密で変更に弱いものは完全に不用.
むしろ長期はコアだけはっきりさせて周辺を自由にしないと、適応の余地がないと困る.
厳密な長期目標を立てて、そこへの論理的中間目標に分割して、さらに短期目標へ割る.
このやり方は再計画地獄 or 盲目的実施 に陥る.
厳密な長期目標ってやつがそもそもの敗因.
かといって長期目標に当たるものを無くすと、みんな好きな方向へ進み出してまとまった価値が出ない.
本当に必要だったのは「方向性」.
方向性さえあれば、みんなが同じ方向の短期目標を立てられる.
価値提案の方向性、製品の方向性

方向性でもいいけど、むしろ背骨?
全ての施策・期間で一本筋通ってる的な.
ここ曲げたら無意味、ってわかる感じ?

方向性と具体像のスペクトル.
長期ほど方向性寄りに、短期ほど具体像寄りに.
ならば、提案者もスペクトルにすれば?
長期方向性はみんなの感性を吸い上げつつディレクターが決断、DとLeadsで中期に具体化し、Leadsと現場で短期の具体像を決める.

中期達成に必要な要素全部をPBIに起こすのはよくない.
中期計画建ててるのにかなり近い.

ベクトルは方向と大きさで定義される.
方向は決まっても、距離が見えないと踏むべきサイズがわからない.
着実に進みたいのか、失敗のリスクをめちゃくちゃ取ってでもゴリゴリ進みたいのか
これによって今踏むべき行動が変わる.
トヨタのいう「基準」ってやつ.

ノーススター: 顧客価値/CVと事業価値/BV

価値 = 効用 - 費用

CV = util_c - cost_c
BV = util_b - cost_b

事業価値には社員の経験値や技術蓄積も含む.
損益でマイナスだった事業で得た経験がその後の飛躍的利益の元となったケースはごまんとある.
利益は捻り出せたが従業員が擦り減りすぎてしまい、重要な人材が流出するなんてザラ.

CVとBVをノーススターにしていれば、受け手の顧客が喜び、送り手の企業も喜ぶ.
CV偏重するならNPOでいいし、CV無視するなら人から非合法にむしり取ればいい.
ビジネスをやるということは、取引でCとBが共に幸せになるのを目指す、ということ.
ここがブレないのが大事.

社会的価値を重視する立場もあるけど、それは主目的じゃないと思う.
事業はCVを介して直接的に利益を上げ、二次的に社会へ効用を与えるべき.
あるいは長期で見たBVの観点 (サステナビリティ) から環境への配慮や人材育成をすべき.
世界を救う、みたいな実現不可能な課題を掲げると全てが歪み出す. ノーススターにすべきじゃない.
全人類に愛される神施策が思いついたならそれでも構わないが、それは全人類をターゲティングしてるCVと何が違うんだ.

ビジネス = 生産と取引による価値創造

  • 取引: プロダクトを交換すること。価値は人によって異なるため、個々の好みに基づいた取引で全員がより幸せになる(価値を生む)(パレート最適
  • 生産: 資源の形を変えること。価値は人によって異なるため、好みに基づいて資源の形を変えてあげればより幸せになる(価値を生む)

経済主体として顧客と提供者(会社)を考えると、どちらも価値を求めている.
顧客価値は利用効用から利用・取引費用を引いたもの、提供者価値は生産・取引効用から生産費用を引いたもの.

顧客は自分では高すぎる生産費用を、低い生産費用で作れる提供者に移転し、提供者はその生産費用差分の一部を利益として貰う.

生産ってのは抽象度を上げた表現で、サポートとか含め、無形財を無形財に変えるのも上の定義からすると生産.

ベロシティを落とせ - 価値中心思想

「そんな施策うったら、開発ベロシティ落ちちゃいますよ!」→「ベロシティは道具だ。必要とあらば地の底まで落とせ」

ベロシティ

特定部門における出力速度・回転率.
アプリの機能更新頻度や、マーケの施策数を抽象化したもの.

価値

顧客価値 & 生産者価値
価値は効用-費用

ベロシティをあげたい

開発速度をあげたい、打ち手の頻度をあげたい、というのは専門家がマネジメントすると自然に行き着く.
良いものを速く、な感じ.
専門家集団 (職能ベースの組織) を作って、部門ごとに専門知見を共有、ベストプラクティスを構築していけば、その職能を最適化し、ベロシティを最大化できる.
自分の最高の出力を最速で出してけるので、相当気持ちいい.

問題点: 目的を忘れる

開発も打ち手も、目的は価値.
出力としての製品やPRでなく、成果としての顧客と自社の価値が目的.
あらゆる専門性を価値へ向けて投射し、全体最適 = 価値最適化 するのが目的.

職能ベースになると上記のベロシティ症候群が発症し、その領域での出力最大化を目指しだす.
そしてサイロ化、全体最適とはほど遠い、歪な価値を生み出し始める.

悲しいことに、善意が地獄をつくってる.
専門に目が行きすぎた状態で最適化に走ってるので、本人的にはプロフェッショナリズム・外から見るとアンバランス.
マネジメントの段階で防止しなきゃいけない.

解決策

スローガン「ベロシティを落とせ、価値をあげろ」
価値に対し、自分の専門性を主軸に、製品レベルで貢献する.
「私はこの領域担当です、それは他の人の分野です」じゃなくて、「盾を持ってるから私は前目で押してきます、奴を倒しましょう」的なメンタリティ.

価値中心主義を宣言し、マネジメントとしてバイアスをかける.
職能ベースから製品ベースのマネジメントに切り替える、厳密なウォーターフォールをやめる、機能担当制からチーム制へetc.

例: 機能担当の廃止

「ログイン機能はLチームの専任、彼らがコードを完全に理解して管理してるプロなのだ」→「ログイン機能も全員で取り組みます」
絶対に大反対が来る.
「全員が全員、ログイン理解するってこと!?」「専門家に任せる分業やめたら、効率めっちゃ落ちますよ」「ならあなたがログイン実装してみてくださいよ」
開発者の直観として、プロ以外が実装するのは苦労するし時間かかるし品質落ちる、ってのがある. だから猛反発を受ける.
まずは価値中心主義を理解してもらう. 低効率は問題でなく、価値最大化が主題だと頭を入れ替えてもらう.
そしたら時間の懸念は解決する.
労力を嫌がる人はもうどうしようとない. 一言で言えば駄々っ子. 採用したのが失敗. encourageするか、クビにするか.
品質は大きな課題. プロが最高なのは間違いない.
そこで「全員で取り組み」の意味合いをよく説明する. 持ち回り制でなく、専門性を軸とした全体志向.
必然的に、既存のプロがログインを軸に関わってくので、ガクッと品質は落ちない. そこは運用のバランス.

これでわかるように、価値中心主義で職能制をやめるのはめっちゃ大変.
そしてこの手間を嫌がって手抜くと、死ぬ.

わかりやすい説明案

vs魔王

味方は勇者とヒーラーのみ、魔王のHP残り10.
勇者の大剣で9入る、あと1ダメで勝てる、ヒーラーが殴れば勝ちだ…!
ヒーラー「私のジョブ・専門は回復です. 回復に特化して貢献しますので、攻撃は勇者様の方でお願いします」 とはならんやろ.
専門職は仕事範囲を決めるものではない. 魔王を倒すのが目的で、それに自分の出来る最高の貢献をするもの.
ヒーラーは回復の専門性が高いから、味方回復が最良の選択肢のときにその能力が最大限発揮されるだけ.
味方が全快のときにヒールを空撃ちするプレイヤーなんていない、全快なら殴るのが当たり前.