たれぱんのびぼーろく

わたしの備忘録、生物学とプログラミングが多いかも

密度関数 - 全体では定数、1点ではゼロ、でも相対値がある

密度関数(英: density function)は値の密度を示す関数である。
D: V -> R1; x |-> D(x)

ある1点での「量」を定めたいとき、それが不可能な場合がある。
例えば (0, 1) の連続区間内の各数値に「賞金」を割り当て、全数値を箱に入れ大くじ引き大会を開催する。
賞金総額100万円と固定した場合、0.500が出たときに貰うべき金額はいくらか。
答えは「極限0円」
なぜなら (0, 1)区間は無限個の数値を含んでいるため、たとえ数値に関わらず等分したとしても 100万/∞ 円しかもらえないから。

「極限0円」とはいえ、非ゼロの賞金総額を分割して渡しているので「0円」ではない。
もし富豪が「0.1 ~ 0.2の全くじを引いた」としたら、等分なら10万円がちゃんと貰えるはずである。
なので各点は「非ゼロの量っぽい何か」を持っていることがわかる。

また「極限0円」には大小を設定できる。
例えば「(0, 0.5) に25万円、(0.5, 1)に75万円を割り当てる」という風に傾斜配分は当然できる。
どちらにせよ各点では「極限0円」だが、0.2と0.8を比べたら3倍の賞金差が必ずある。
つまり各点は「大小関係をもち非ゼロの量っぽい何か」を持っていることがわかる。

ここまでのまとめとして、点では極限0だが区間には量を割り当てられる場合、各点に「量っぽい何か」を定められることがわかった。
じゃあ区間を短くしていったらこの値が得られるはず。つまり区間極限0に割り当てられる量が「量っぽい何か」のはず。
区間極限0を区間単位としてみれば「量っぽい何か」は「単位あたりの量」だとわかる。「単位あたりの量」は一般に「密度」と呼ばれる。つまり「量っぽい何か」とは「密度」である。
たしかに密度が定義されていても単位が極限0だったら量も極限0になる。極限0ではあっても、点ごとに密度差はきちんとあって、区間和にはそれが反映される。
ということで各点がもつ謎の値は「密度」だったとわかる。

点xにおける密度を示す関数が「密度関数」。点の密度を指す。
連続変数に総和1の確率値を割り当てるのが「確率密度関数」。
連続周波数に総和Eの周波数パワーを割り当てるのが「パワースペクトル密度」。