たれぱんのびぼーろく

わたしの備忘録、生物学とプログラミングが多いかも

未来を誘導する: 実績と流れ

人ひとりの力はあまりに小さい。
小さい力で大をなすには「起爆剤としての実績」と「行き先へ繋がる流れ」が必要。

流れ

流れあるいは構造とは、エネルギーが安定方向へ流れるように、人々・世界が自然と動きたくなるように設計された装置である。

現存の地球人口だけで約80億人いる世界で、ひとりが全てを1つずつ制御することはできない。
この制約のなかでそれでも夢見る未来を実現したいなら、必然的に、最小限の制御でその方向へ向かって「もらう」ように仕向けるしかない。
この装置が構造あるいは流れと呼ばれるもの。

例えば「手動運転なんて前時代的、イマドキは自動運転」という流行がおきれば、全ての人に安全運転の啓蒙をせずとも自然と交通事故は減る。
また例えば「電気代は使えば使うほど指数関数的に値上がりする」という設計にすれば、電気使用量は自然と減っていく。

流れの要素としてよくあるものの1つはインセンティブ
制度設計と言われるものの一種で、人々が自然とそちらへいく報酬(あるいは罰)を設定するもの。

実績

流れは後で振り返って全体像を見たり、事前に設計したりできる(難易度は果てしないが)。
一方で、流れは設計しただけでは実現しない。
まず流れ装置を実装し、そのうえで今の流れを設計した流れへと転換させられるだけの初期エネルギーを投じる必要がある。

それを叶えるパワーが実績。
流れ設計図を見せるか匂わせるかし、そのうえで第一歩が上手くいくという実績を見せると、人々は流れを感じることができる。
我先に流れに乗っていく人、流れを評価し投資してくれる人、いろいろな人を巻き込むパワーが加速度的に付いて、一人の動きがより大きな流れへと実際になる。
流れはじめればこっちのもので、あとは設計どおり流れ、流れるほどさらに流れを呼び、未来が実現する。