たれぱんのびぼーろく

わたしの備忘録、生物学とプログラミングが多いかも

全体の解像度を揃えて進む

「理解に曖昧さが残る状態でも手を動かし前に進めながら理解していこう」というスタイルがある。
このスタイルで気を付けるべきことは「全体の解像度を揃えて進む」こと。

解像度

解像度とは理解の緻密さ。
知っている概念の数、詳細度、関係性。
何がはまりどころで何が大雑把でいいことなのか、何がすぐに取り組めることで何が長期戦略を必要とするのか、知らない部分の深さは推定どれくらいか。

解像度を更にあげるコストは指数関数的に上がっていく。
上級者の一歩は本当に遠い。

全体の解像度

理解の緻密さ/曖昧さは一様でない。
エンジニア出身の人はシステムリソースへの直観があってシステム負荷の解像度が高い一方、営業コストの解像度は低かったりする。
1枚の絵の中に細かく書かれた部分とぼんやりした部分が混ざっているイメージ。

揃えて進む

評価されるのは絵全体/プロダクトであることが重要。
どんなに局所の理解度を上げても、別の局所の解像度が足りず「え、そんな初歩のことを理解・検証せずにいたの?分かる人から見たらそれはコケるってわかるよ」となる。

もし成功が約束されていたら、先に局所を深めまくり、次に曖昧な場所を深めるので問題ない(「揃えて進め」なくていい)。
でも現実は違う。ほぼ失敗する。多かれ少なかれアイデアが歪んでいて方向転換を迫られる。

解像度を上げるほどコストがかかる以上、先に局所を深めるだけで凄いコストがかかる。
その解像度は別のプロジェクトで役に立つかもしれないが、少なくともこのプロジェクトの方針転換後には役立たない可能性が高い。

ゆえに短中期的な高効率を目指すなら、コスパのいい浅瀬から掘るべき。
つまりまず1か所を少し進め、そこの初期検証ができたら全体の解像度を再度見渡し、解像度が一番低くなったところを少し進める。
どこかで問題点が出てくるので、そいつをやっつけるか、方針を転換する。
有限リソースで最大効率を目指すなら「全体の解像度を揃えて進む」のが肝心。