たれぱんのびぼーろく

わたしの備忘録、生物学とプログラミングが多いかも

情熱という日本語の語源

最も古い出典は、北村透谷。
彼が現代の意味での「情熱」という言葉を生み出したと、島崎藤村は述べた。

出典

情熱 (1893)

情熱. 北村透谷. 「評論 十二號」女學雜誌社. 1893(明治26)年9月9日
冒頭:

ミルトンは情熱<イムパツシヨンド>を以て大詩人の一要素としたり。
北村透谷 情熱

impassionedの訳語として情熱としている。
情熱が様々なものの根元にあることを論ずる評論みたい.
情熱の反対は虗思

現代の詩及詩人 (1920)

現代の詩及詩人 (1920, 大正9年)
序の言葉
用ひ古された言葉に新しい意味を賦與(賦与)しやうとする事は詩人の信條でもあり、また本分でもある。
情熱といふ言葉一つを見つけるにさへ、透谷は一生を費やした。
詩は舊い(古い)言葉を全く別のものへ變へる(変える)。
見たまへ、透谷以前に彼が賦與したやうな意味の情熱といふ言葉はなかつた。 現代の詩及詩人 - 国立国会図書館デジタルコレクション

この感じだと「別の意味を持っていた情熱という言葉に、透谷が新しい意味を吹き込んだ」ということなのでは?

“言葉会議室”なるサイト。このサイトで集めた情報みたい。

Re:この人が作った ##「情熱」
岡島昭浩
04/11/28(日) 23:59
透谷の造語「情熱」
(略)評論『情熱』(明治二十六年)で、彼ははじめてこの語を用いている。しかも、それは、彼の造語であり、以前には、日本語として存在しなかったもののように考えられる。
 藤村が、大正九年の柳沢健『現代の詩及詩人』の序文を書き、(中略)
(略)見たまへ、透谷以前に彼が賦与したやうな意味の情熱といふ言葉はなかった。(略)大正九年十月一日 島崎藤村
(中略)
 島田謹二氏が『近代比較文学―日本における西洋文学定着の具体的研究―』で、「Passionが『情熱』と訳されたのは、一八九二、三年の北村透谷の文章からだという。」と書いている。
橋浦兵一『明治の文学とことば』評論社 昭和46.6.20 p65-66)
この人が作った ##: ことば会議室

ん? もしや一般に言われてる解釈は間違ってるのでは…?

そして教えてgooにこんな怪文書が

もともと「熱情」が正解で、「情熱」は明治期の文学者(誰だったかなぁ・・・)が、今でいう「六本木->ギロッポン」みたいな感じにその作品中で「ひっくり返した」だけ・・・と記憶しています。
「情熱」と「熱情」の違い -辞書で調べると、「情熱」は、「ある物事に- 日本語 | 教えて!goo

しかし熱情という言葉は語源さえ出てこない